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逆マトリクスと連立1次方程式の関係

 中学校でも習った知識で解ける簡単な連立1次方程式を例に上げてみます。
この方程式の解は、x1=1, x2=-3, x3=6となります。
連立1次方程式の事例
 
 この方程式は、マトリクスの形で表現することができます。以下に示しておきます。
また、xの係数を集めてつくられる係数マトリクス[A]の逆マトリクス[A]^-1は、逆マトリクスの公式から求めることができます。この逆マトリクス[A]^-1を、方程式の右辺に左側から乗じると連立1次方程式の解になります。
 このように係数マトリクスの逆マトリクスが分かっていれば、単純なマトリクスとベクトルの積を実施するだけで、連立1次方程式の解を求めることができます。
連立1次方程式のマトリクスへの変換_01
 
 何故、連立1次方程式の解が求まるのでしょうか?
以下にマトリクスの式の変形をまとめてみます。
連立1次方程式のマトリクス変形_01
 ①式は、連立1次方程式を示しています。先ほどの事例では、xが未知,yが既知の方程式となります。ここで、②式のように両辺に左側から逆マトリクス[A]^-1を掛けます。このとき、右辺は、逆マトリクス[A]^-1とマトリクス[A]の積なので、この部分は③式のように単位マトリクス[E]と書き換えることができます。単位マトリクス[E]は数字の1と同じなので、ベクトル{x}との積はベクトル{x}となり、単位マトリクス[E]は省略して、④式のように記載できます。
 このとき、左辺は逆マトリクス[A]^-1とベクトル{y}なので、どちらも既知であればその積を求めることで、ベクトル{x}の値、つまり連立1次方程式の解が求まります。