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有限要素法とは?

機械製品には、多くの場合、外部から荷重が加わります。このとき製品の各部品には、応力が加わって歪みが生じ、製品全体に変形が生じます。
 製品が変形してしまうと機械が持つ機能を損なわれることがあるので、変形を最小限になるようその剛性を検討しておくことは製品開発の大切な仕事です。
 
 部品に加わる応力や変形を求めるには、材料力学にもとづいて構造計算する方法が簡単です。この方法は、単純な形状や結合の部品ならば便利なのですが、複雑な形状や構造を持つ部品に対して適用するには、数式が難しくなってしまって使えなくなってしまいます。

 そこで、考案されたのが、有限要素法(Finite Element Method)という方法です。
 有限要素法は、複雑な形状や構造の部品も単純な形状の集合体となるまで分割し、その単純形状ごとの応力や変形を求め、それを全体構造まで積み重ねることによって解くことで各部の応力や変形を求める方法です。
 ちなみに、単純な形状の集合体になるように、形状や構造を分割していくことを離散化を呼びます。
 
 部品形状を単純な形状の集合体に分割するイメージを示してみます。
図の部品形状は比較的簡単な形状ではありますが、有限要素法ではさらに簡単な三角形や四角形の集合体に分割しています。

要素分割

 この方法ならば、簡単に解くことができる単純構造の計算を積み重ねるだけなので、計算自体は単純です。しかし、細かく分割された単純形状の全ての変形について解くので、単純計算をたくさん繰り返さなくてはならず、コンピュータを活用した繰り返し計算が必要不可欠になります。
 このことから有限要素法による構造解析は、CAE(Computer Aided Engineering)解析と呼ばれています。製造メーカーでは、有限要素法による構造解析を単純に「解析」と呼ぶこともあります。
 また、構造解析に用いられる部品や製品の有限要素の集合と、力や拘束などの境界条件を含めて、有限要素モデルと呼びます。
 
 有限要素法では、様々な構造,機能の問題に適用できるように数式を定義し、具体的な数値を当てはめることで解が求められるように工夫されています。
 現在は、剛性や強度,振動,塑性変形や破壊など、様々な問題の解析をすることができるのですが、本ナレッジベースでは、有限要素法の中でも剛性を検討するための有限要素法についてまとめていきます。