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要素形状による分類

要素の形状は大きく分けて0次元要素から3次元要素まであります。
低次元の要素になるほど、実際の形状を省略した形状となりますが、その分、短い計算時間で解を得ることが出来ます。ですから、検討上、再現する必要の無い形状は省略して、低次元要素を使った方が効率的といえます。
それぞれの次元の代表形状となる要素を表にまとめておきます。

要素形状による分類

 

0次元要素(スカラー要素)

 形状を持たず、1つの節点に特性だけを与える要素をいい、スカラー要素とも呼びます。
部品,装置の質量や慣性モーメントなど、検討上は形状による影響がなく、特性のみが影響を与える場合に利用します。

 

1次元要素(バー要素)

 棒(柱)や梁など、両端に力がかかる線として扱うことができる要素をいい、バー要素とも呼びます。
材料や断面としての特性は、線状の要素の内部で考慮されています。また、接合部が、ボルトやピンで結合されていて自由に回転ができるトラス構造,溶接などで結合されていて回転を伝達するラーメン構造など、接合部の構造も選択することができます。
マトリクス法による骨組構造解析は、この1次元要素を用いて検討を実施します。

 

2次元要素(シェル要素)

 板金部品のように、板厚が薄いため面として扱うことができる要素をいい、シェル要素とも呼びます。
三角形のトリア要素,四角形のクワッド要素の2種類が用いられますが、一般的に三角形の1次要素は剛性が高くなり、四角形要素よりも精度が悪くなります。そのため、三角形要素はなるべく使わないように有限要素メッシュを作成した方が良いとされています。
 3次元で考慮できる要素だけでなく、特定の状況にあるときは2次元問題とみなすことによって、計算時間を短縮できる要素も選択することができます。2次元問題として扱うことができる要素として、以下の3種類の要素があります。

  • 平面応力要素:板厚が薄い物体の表面内に張力がかかり、板厚方向の応力は0(ゼロ)とみなせる時に使用する要素
  • 平面歪み要素:断面積に比べて長さ方向が長く、板厚方向の歪みは0(ゼロ)とみなせるときに使用する要素
  • 軸対称要素: 回転対称体で、力も軸を中心にかかるとみなせるときに使用する要素
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    3次元要素(ソリッド要素)

     鋳物のように厚みがあり、物体形状の全てを省略することなく扱うことができる要素をいい、ソリッド要素とも呼びます。
    三角錐のテトラ要素,三角柱のペンタ要素,直方体のヘキサ要素の3種類が用いられます。
    一般的に三角錐のテトラ1次要素は、他のソリッド要素よりも剛性が高くなるので、精度の高い解析が求められる場合は、計算時間は長くなりますが、直方体のヘキサ要素をできるだけ用いた有限要素メッシュを作成した方が良いとされています。
     しかし、ヘキサ要素で有限要素メッシュを作成することは難易度が高く時間がかかる一方、テトラ要素は自動で有限要素メッシュを作成する技術が進んでいるため、精度を高めるよりも検討時間を短くしたい場合は、テトラ要素を選択した方が効果的です。