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剛性解析の手順

 有限要素法による構造解析は、有力な解析手法として活用されています。
 大きく分けてその一連の流れは、
1.解析対象となる有限要素モデルを作成するプリプロセッシング
2.実際にコンピュータでプログラムを実行する構造解析計算
3.変形や応力・歪みなどの計算結果を処理するポストプロセッシング

 の3つの手順から構成されます。
 
剛性解析の手順
 
 有限要素法は、解析対象として作成された有限要素モデルに従って、パラメータの数値を入れ替えるだけで計算を実施することができます。
それらの操作は構造解析計算の内部に組み込まれてブラックボックス化されているので、ユーザは有限要素法の内部計算を知らなくても、解析対象を有限要素にモデル化して計算を実行することで、その変形を求めることができます。
 このような汎用性の高さが、解析手法として有力となる最大の理由であると考えられます。

 ブラックボックス化されている有限要素法の内部では、文字列で一般化された数式が準備されていて、有限要素モデルから具体的な数値を取り込み、順序良く計算を実施することで変形や応力・歪みを算出することができます。
 
 その手順は、大きく分けて3段階で進められます。

要素剛性方程式

 要素の材質、要素を構成している節点、構成される節点の位置の3つの情報を有限要素モデルから抽出し、各要素ごとの剛性方程式をたてます。
 各要素ごとの剛性方程式は、荷重,変位は全て文字列で、要素ごとの剛性マトリクスが具体的な数値で算出されます。

全体剛性方程式

 各要素ごとの剛性方程式を重ね合わせて、全体の剛性方程式に直します。
 全体剛性方程式は、荷重,変位はまだ文字列で、要素ごとの剛性マトリクスが具体的な数値で算出されます。

連立1次方程式

 全体剛性方程式の荷重,変位に対して、有限要素モデルで既に与えられている境界条件を取り込み、連立1次方程式をたてます。
 この連立1次方程式を解くことで、各節点の変位と拘束点の反力が求まります。
これらの結果から各要素の応力や歪みを算出します。
 
 
 こうして求められた結果は、ポストプロセッシングで検討目的に合致した部位の変形量や応力,歪みの値として用います。
 
 マトリクス法や有限要素法で用意されている各種の要素は、要素剛性方程式を立てる部分のみが異なり、その他の部分に関してはほぼ同じ方法を用いることができます。
 そのため、最も基礎となる簡単な方法で全体の流れを理解してしまえば、部分的にその他の応用的な手法について学ぶことで難易度の高い手法に到達することができます。

 このナレッジベースでは、全体の流れを理解することに焦点を当てますので、基礎的な方法のみを扱っていきます。