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弾性体を表現する支配方程式

有限要素法に使われる力学は、材料力学の知識から少し発展させる必要があり、弾性力学(厳密には違いがありますが、連続体力学,固体力学とも呼ばれます)を用います。これを詳細にすると奥が深く難しいので、剛性方程式を作成するために必要な知識のみ概要を説明していくこととします。
 
 弾性力学では、材料力学で検討されるような負荷を受ける部材の中にとても小さな立方体で1部分を取り出し、そこに生じる応力や歪みについて考えます。

 この1部分が、部材にどのような負荷が生じている場合でも、そして、部材のどの位置から切り出したものでも良いのなら、どのような応力が生じるか考えてみましょう。
 立方体の1部分のどれか1つの頂点を原点として、その頂点を含む各辺をそれぞれx軸,y軸,z軸とするとき、材料力学の知識を用いれば、垂直応力はσxx,σyy,σzzの3成分,せん断応力はτxy,τxz,τyx,τyz,τzx,τzyの6成分で合わせて9成分の応力が生じていると考えられます。
 よって、これらの応力が立方体の1部分に生じる応力は以下の図のように示されます。

 このとき、この立方体の1部分には3つの種類の支配方程式が成り立っています。

  • 力の釣り合い方程式
  • 歪み-変位関係式
  • 応力-歪み関係式
  •  この3種類の式で「力の釣り合い方程式」の代わりに「仮想仕事の原理式」を用いると、有限要素法で用いる基本的な支配方程式として扱うことができます。