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力の釣り合い方程式

 弾性力学の支配方程式のひとつである『力の釣り合い方程式』は、「力の釣り合い」と「モーメントの釣り合い」の2つの釣り合いについて方程式がたてられます。
 3次元で考える場合は、「力の釣り合い」はx軸,y軸,z軸方向の3成分、「モーメントの釣り合い」はx軸回り,y軸回り,z軸回りの3成分について、合計6つの方程式がたてられます。

 まずは「力の釣り合い」について、x軸方向成分について考えてみます。
弾性体を表現する支配方程式で示した、負荷を受ける部材から切り出した微小な立方体で、x軸方向にかかる応力のみを取り出して、x-y平面で表示してみます。
 

 
 力の釣り合いを満たすためには、ここに示されている応力によって生じている力を全て足し合わせた時に「0(ゼロ)」になっている必要があります。各応力成分は、微小な立方体の各面に均一に生じているとして考えれば、各応力とそれに対応する面の面積を乗じれば荷重となりますので、これを全て足し合わせた時に「0(ゼロ)」となる式をつくれば、力の釣り合い方程式となります。
 

 
 ここで、左辺の最後の項は、各応力以外で立方体に生じる体積力の成分とします。
この方程式の両辺をdxdydzで割れば、式は簡潔に整理されて「力の釣り合い」方程式となります。
 

 
y方向,z方向についても同様に以下の数式が導かれます。
 

 
 次にモーメントの釣り合いについても、x方向成分について考えてみます。
力の釣り合いの時と同様に、微小な立方体で任意の位置にモーメントの軸を決めてz方向軸回りの応力成分を取り出して、x-y平面で表示してみます。
 

 
 このとき、「モーメント=応力×微小面積×微小長さ」なので力よりも1次だけ高次の微小量となり、テイラー展開は1次の項も省略することができます。そのため、プラス方向に作用する面の応力は、マイナス方向と大きさが等しくなりモーメントを全て足し合わせた時に「0(ゼロ)」となる式をつくると簡単に整理することができ、以下の方程式が導かれます。
 

 
 x軸回り,y軸回りについても同様に以下の数式が導かれます。
 

 
以上の(2)~(7)で示される6式が、「力の釣り合い方程式」となります。